令和04年(2022年)11月定例会 一般質問
※反対討論は、2:37からです。前半は議案提出者の提案理由の説明です。
◆大山たかお 議員
会派は無所属のためになかなか前に出ることはありませんので出させていただきました。
ただいまの動議に対して反対の立場から討論させていただきたいと思います。
この歯の成形期、生まれてから萌出期、生えてくる6歳未満の児童が繰り返しフッ化物を誤飲する場合、またはフッ化物の過剰摂取など斑状と呼ばれる歯のシミ状ができる年齢が6歳未満ということであります。また、6歳未満の低体重者には誤飲した場合などフッ化物洗浄が過剰摂取になる可能性があること、また諸外国では水道水にフッ化物が当初から入っている国もあり、継続的にフッ化物を蓄積する可能性もあることから、WHOについては6歳未満にはフッ化物洗口を用いるべきではないということを言われております。
しかしながら我が国は世界各国が行っている水道水にフッ素が入っていないことや小学校に入学し、フッ化物洗口前に洗口動作を確認し実施している児童には、諸外国のような慢性的なフッ素中毒は当てはまらないと言われ、その危険性はなくむし歯予防に大きく寄与できると言われております。
フッ化物は適量でむし歯予防に役立ちますが、ただいま動議にあったように、危険性についても一度に過剰摂取をすると急性中毒を起こす危険性については確かにうたわれております。症状としては嘔吐などか考えられ、その基準である見込み中毒量は体重1キログラム当たりフッ素量が2ミリグラム、フッ素がナトリウムと結合したフッ化ナトリウムでは1キログラム当たり3.7グラムが危険量と言われております。
今回実施予定である小学校1年生より低年齢の4~5歳の平均体重は標準体重20キロと言われ、フッ化ナトリウム中毒量は1キログラム当たり3.7ですので、各20で74ミリグラムとなります。今回のオラブリス洗口液0.2%では10ミリリットルを口に入れてうがいを1週間に一度行います。その際の中にはフッ化ナトリウムが20ミリグラム含まれております。万が一、20キログラムの児童生徒がフッ化洗口液を誤って飲んだとしても中毒量74ミリグラム中20ミリグラムまでしかフッ化ナトリウムを飲むことになり、急性中毒となることは可能性としては非常に少ないと思います。
つまり、中毒を起こすためには4.5回分を一度に飲み込んだ場合であり、その安全性についてはある程度担保がされているのではないかと個人的には思います。
ちなみに、これまでに日本でフッ素洗口において事故があったという報告はされていないと言われております。
私の一般質問でも行いましたが、12歳児の1人当たりの平均むし歯本数は、那覇市におきましても令和元年が1.21本、令和2年が1.23本と増加をしております。
以前、那覇市立小中学校の処置済み、未処置の歯を合わせてむし歯10本以上ある児童生徒の数は490人を超える生徒がいると答弁もいただきました。
10本以上ある児童生徒と全くない生徒の格差が現実に現在起きており、平均的に1本前後ある人が全生徒ではなくて、この問題については貧困の部分と非常に大きな関係性があると言われております。
また、以前、当局からも同様に貧困と歯科の問題について、貧困の部分と関連性については当然、口腔全体の予防につながっているものと考えておりますというような答弁もいただいたことがあります。
その裏づけになるかは分かりませんが、2017年、沖縄県保健医新聞で学校歯科検診の結果、要受診者のうち、その後、受診してくださいと言ったうちに、受診したのが28、未受診が72でありました。
その関連記事で教員の自由投稿欄があり、なぜ行かないかというと、1.児童自身は歯の治療に行きたいが保護者が忙しすぎて歯科検診に連れていってくれない。2.お金がないから。3.母子家庭の子供で母親が夜間の勤務で昼間は寝ていないといけないので昼間連れていってくれない。そのように書かれていました。
令和4年度から医療費が中学校まで現物支給されることになり、窓口で支払わなくてもよくなりました。そのため、歯科の治療、本数が減ったかというと、先ほど述べたとおり、1人当たりの平均むし歯本数は増加しております。これはまさに貧困の格差、環境差によってむし歯の治療が進まないことは本当に悲しいことであります。
今回のむし歯をつくらないフッ化物洗口は健康の格差を解消し、子供の命と健康を守り、誰1人取り残さない健康な歯の社会をつくるために必要であり、本動議に反対をいたします。議員各位の御賛同をよろしくお願いします。