歴史と誇りを未来へつなぐ──ジュリ馬祭りの再評価

ジュリ馬祭りとは

那覇の伝統行事「ジュリ馬祭り」は、かつて那覇三大祭りのひとつとして親しまれ、辻の文化と芸能の象徴でもありました。地域の女性たちが華やかな衣装で馬にまたがり、春の訪れを告げるこの祭りは、沖縄芸能と歴史文化を伝える貴重な機会でした。

しかし1989年を最後に、「女性の人権を無視したもの」との批判や、学校関係者の反対を背景に、市の補助が打ち切られ中止されました。その後、ジュリ馬祭りに代わって琉球王朝祭り首里が三大祭りに数えられるようになります。

1.議会での発言

平成30年(2018年)6月定例会 一般質問

私はこの中止の背景と今後の支援の可能性を問うため、2018年6月定例会で一般質問を行いました。市からは、かつて女性団体や学校関係者の反対を受けたこと、資金難により中止となったことが説明されました。

私は、折口信夫、柳田國男、田辺尚雄といった民俗学の権威たちの記述を引用し、「辻は東京の遊郭のような場所ではなく、沖縄芸能の中核を担っていた」と強調。誤解によって支援が打ち切られた可能性を指摘し、正しい文化的理解に基づいた再支援の検討を求めました。

市からは「主催団体や地域住民と意見交換を行いながら、検討していけるものと考えている」と、今後の可能性をにじませる答弁を得ました。

令和5年(2023年)2月定例会 予算質疑

那覇三大祭りの定義と補助金の根拠を確認するための質疑を行い、「那覇三大祭りは条例等に基づいたものではない」ことが明らかになりました。かつてジュリ馬祭りが正式に三大祭りに含まれていた事実も確認されました。

また、東京都台東区の「一葉桜まつり」では、かつての花魁文化を再評価し、「江戸吉原花魁道中」を地域資源として継承している例を紹介し、那覇市でも歴史文化を守る支援のあり方を問い直しました。

2018年9月25日 辻町創建350年での市長の献花

さらに重要な点として、2018年9月25日、辻町創建350年を記念する式典において、当時の那覇市長・城間幹子市長がジュリ馬へ献花と挨拶を行ったという事実があります。
市長自らがその文化的価値を認め、敬意を表したこの出来事は、那覇市としてもジュリ馬祭りの意義を再評価する機運がすでにあったことを物語っています。

2.その効果

議会での継続的な発言と提起を通じて、以下のような前進が見られました。

  • ジュリ馬祭りが那覇三大祭りであったことを市が正式に認めた
  • 過去の中止理由について再検討の余地があるとの市の見解
  • 主催団体・地域住民との協議を通じた支援可能性を示唆
  • 文化芸能関連予算(伝統文化補助金120万円、地域文化芸能公演800万円超)により復活の基盤が整備されつつある
  • 2023年には「なはーと」にてジュリ馬が披露され、波上宮では20年ぶりの奉納が実現

3.今後の展望

那覇の歴史文化を市民の手で守り伝えるために、ジュリ馬祭りの文化的意義を正しく理解し、観光資源としてではなく地域文化としての支援の形を模索する必要があります。

私は今後も議会での提言と地域との対話を通じて、那覇市の文化を次世代につなぐ政策づくりに尽力してまいります。

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