令和01年(2019年)11月定例会 一般質問

◆大山孝夫 議員 
自民党会派の大山でございます。
昨日、代表質問をさせてもらったところで、きょう、本日、福祉部長からも答弁がありましたように、通学路ガイドヘルパー制度については、それを利用したいという方からも非常に大きな期待の声を、電話をいただきましたので、ぜひとも市としても実務的な運用ができるように頑張っていただきたいと思います。
それでは、発言通告書に基づき質問を行いたいと思います。
1.那覇市におけるヘイトスピーチ条例について。
いわゆるヘイトスピーチ条例についての市長の考え方について、お伺いします。
2.北朝鮮人権侵害問題啓発週間について。
(1)那覇市における取り組みについて。
(2)那覇市内小中学校における学校教育の取り組みについて。
3.末吉公園の活用について。
これは議長と当局に確認をとりましたので、ちょっと文言の修正をします。
(1)末吉公園の歴史的文化遺産について。
(2)避難場所としての末吉公園の活用についてであります。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
1.ヘイトスピーチ条例についてお答えいたします。
ヘイトスピーチとは、法務省の資料によりますと、「特定の国の出身者であること又はその子孫であることのみを理由に日本社会から追い出そうとしたり危害を加えようとするなど一方的な内容の差別的言動である。」とあります。平成28年6月3日、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」、いわゆるヘイトスピーチ解消法が施行されました。
同法第3条には、基本理念として「国民は、本邦外出身者に対し、不当な差別的言動の解消の必要性に対する理解を深めるとともに不当な差別的言動のない社会の実現に寄与するよう努めなければならない。」とあり、第4条第2項では、「地方公共団体も国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じた施策を講ずるよう努める」と定められています。
そこで現在、本市では一人一人が人権を尊重し、自由で平等な社会を実現するため、法務局及び那覇人権啓発活動地域ネットワーク協議会、那覇人権擁護委員協議会等と連携し、ポスター等による啓発及び人権侵害に関する相談窓口を開設しております。
一方、他都市の状況を確認したところ、東京都、大阪市等では、地域の実情に応じた条例を策定しております。また、川崎市では、川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例が令和元年第5回川崎市議会定例会に上程されていると伺っております。この条例(案)では、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの1つとして罰則規定が盛り込まれているとのことでございます。
本市といたしましては、今後、人権侵害であるヘイトスピーチ解消への取り組みについては、基本的人権を尊重するとともに表現の自由を委縮させることがないよう、本市の実情に応じ、どのような施策が必要か、条例の制定の必要性も含めて、調査研究してまいりたいと考えております。
続きまして、2.北朝鮮人権侵害問題啓発週間のうち、(1)那覇市による取り組みについてお答えいたします。
北朝鮮による拉致問題は、重大な人権侵害であり、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であると認識しております。毎年12月10日から16日までの期間は、北朝鮮人権侵害問題啓発週間と定められております。本市では、沖縄県との共催によるポスター及びパネルの掲示とアニメDVD「めぐみ」の上映による啓発活動を本庁舎1階ロビーにおいて、12月9日から13日までの間、開催を予定しております。
また、パネル展の開催にあわせて、「誰もが北朝鮮による拉致被害者の生存と救出を信じる意思表示」として青いリボンを着けようという運動(ブルーリボン運動)について広く市民等に啓発してまいります。
去る3月24日に、「拉致問題を考える国民の集いin沖縄」を本市で開催したところ、約250人の来場者があり、拉致問題に対する関心の高さが感じられました。「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」において、地方公共団体の責務は、「国と連携を図りつつ、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民世論の啓発を図るよう努める」とされております。
本市といたしましては、今後とも関係機関と連携し、北朝鮮の人権侵害問題解決に向けた各種啓発活動に取り組んでまいります。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
那覇市内の小中学校における学校教育の取り組みについてお答えします。
今年度は新たに校長連絡協議会等にて、人権教育の一環として、北朝鮮拉致問題への挿入について説明を行っております。アニメDVD「めぐみ」を教育委員会で貸し出し、DVDを活用した指導案も配布しております。DVD視聴については、小学校は平成30年度4校、令和元年度は予定も含めて5校、中学校は平成30年度6校、令和元年度は予定も含めて7校となっております。
拉致問題啓発ポスターの掲示については、小学校は平成30年度35校、令和元年度は予定も含めて28校、中学校は平成30年度14校、令和元年度は予定も含めて10校となっております。
教育委員会としましては、拉致問題は被害者への人権侵害であることから、多くの児童生徒が拉致問題について関心を持ち、その重要性を再確認できるよう、今後とも人権教育の一環として啓発をしてまいりたいと考えております。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
3番目、(1)末吉公園の歴史的文化遺産についてお答えいたします。
末吉公園内には数多くの歴史的文化遺産がございます。国指定史跡の末吉宮跡には、昭和47年に本殿が復元され、本殿へ続く県指定文化財「末吉宮磴道」と呼ばれる石造の階段がございます。末吉宮跡の下には、国指定無形文化財・組踊「執心鐘入」の舞台となった遍照寺跡がございます。また、市指定文化財の宜野湾御殿の墓は、18世紀につくられた亀甲墓で、典型的な王子家の墓でございます。平成12年度から行っている発掘調査では、集落祭祀を司るノロの屋敷「ノロ殿内」など、屋敷の遺構も確認しております。

○桑江豊 副議長 
屋比久猛義総務部長。

◎屋比久猛義 総務部長 
避難場所としての末吉公園の活用についてお答えいたします。
末吉公園は、新都心公園や奥武山公園などと同様、広域的に地震や火災等の大規模な災害が発生した場合に、地域住民の皆様などが一時的に避難するための広域避難場所として指定しております。これまで同公園において、総合防災訓練を実施したことはございませんが、消防局において、救助訓練や野営訓練などの実践的な訓練の実績がございます。
なお、発災時、同公園には多数の市民が避難してくることが想定されることから、安全安心に避難できる環境整備は重要であると認識しております。現在、同公園の避難場所としての機能強化を図るため、避難者へ提供する飲料水を貯める貯水槽や備蓄倉庫などの整備について、関係部署と調整を行っているところでございます。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
それでは1は置いて、2のほうから質問をしたいと思います。
先ほど小学校、中学校の数について説明がありましたが、微増ということで増えておりますけれども、ただポスターについては掲示する学校が減ったようであります。これは教育委員会としてどのように分析しているか。
また、小学校数と中学校数についてよろしくお願いします。

○桑江豊 副議長 
休憩します。
(午後2時9分 休憩)
(午後2時10分 再開)

○桑江豊 副議長 
再開します。
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
まず、ポスターの掲示のほうが少なくなっている部分は、教育委員会としても強く受けとめております。周知のほうが、県からまだ文書が正式に届いていない部分もございまして、それを受けて周知をするという形ではあったのですが、取り急ぎメール等で依頼をしている最中でもございます。もう少し周知を図っていきたいと思っております。
それと、小学校の数は36校で、中学校が若夏を含めて18校でございます。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
わかりました。
小学校は36分の5校、中学校は18分の7校ということで、教育委員会としてはこの数は多いと思っていますか、どういうふうな見解をもっていますか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
数としては多いというふうには捉えておりません。もう少し活用の方法を推進してまいりたいと思います。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
ことし3月に、市長も出席されましたけれども、シンポジウムが拉致対策担当大臣を、菅官房長官を呼んで開かれました。そのときに、その後の議会で、私は教育委員会のほうにこれをもっと年度当初から工夫して行ってくれないかという要望を出しまして、検討しますというような答えでありましたけれども、そのときの検討した状況と、そしてその結果について教えてください。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
冒頭の答弁のほうにも入れましたけれども、人権教育の一環として、今年度は学校教育の指導の努力点という部分にしっかりと位置づけておいて、学校長のほうに協力を求めたという部分でございます。
それと早めな対応という形で取り組みの周知を図ろうということではございましたが、先ほど答弁をいたしましたように、少し公文が届いていない部分もございまして、周知が少し遅れたかなと思っております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
細部に関しましては違いますけれども、拉致の週間というのは毎年同じ日でございます。その中で先行的にやってくれということを要望したんですけれども、要は県が動かないから動かないという、教育委員会として主体的にやるつもりはないのかなというふうな感じを受けますが、その点についてはどう思いますでしょうか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
そういうことではございません。一応、県のほうから文書が届いて送るという部分が一般的でございますが、それにかわるメールでは事前に先週発信をしております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
それでは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、地教行法第21条の教育委員会の職務権限の中で、教育委員会については、校長、教員、その他の教育関係者の研修に関することということで、事前に研修をしたらどうですかと提案されたんですが、その検討はされましたか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
現在のところ、校長連絡協議会の中で説明というところでございます。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
私は、議会が終わった後に教育委員会に渡したんですよ。熊本県が出している教育の参考基準等々を含めて、直接手に渡したのを覚えていらっしゃいますか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
はい。指導案等でございますよね。
その部分も、しっかりと各学校のほうに周知をしております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
その指導案を配布されたのはいつごろですか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
今年度に入ってからだと思っております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
その中で学校からの問い合わせ等、要はどういうふうに活用するのかというような問い合わせ等はありませんでしたか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
はい。何件か、DVDとか、そういったのをどういうふうにという形の問い合わせはあったと聞いております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
教育委員会は、要は私も議会のときに、そのときに説明したんですよ。やはり初めてやるものですから、非常にハードルが高いし、教職員も忙しいと、要は新しい業種になかなか手をつけるのが難しいというのは十分理解している中で、教育委員会がもっと主導的にやらないと、学校の現場としても取り扱いにくいのではないかなと思います。
今の答弁の中でいうと、教育委員会としては主体的に動いているのは、県が下りてこないと、その年度のものは出せないんでしょうけども、ただし、普遍的なものについては準備ができたり、教育をすることはできたと思っております。
この職務権限の扱いの中でしっかりと教育委員会としての職責と、そしてやれる権限の範囲の中で、もっと普及教育をできたのではないかなと個人的には思っています。回数が増えることが、ある程度の指標にはなりますけれども、これで実際に児童生徒に対する教育効果については、指標としては心の中にもありますのでなかなか難しいんですけれども、今後、教育委員会としてもしっかりと沖縄県にも関係者、特定失踪者といわれる方々が那覇市内にもいらっしゃることですから、この人権の大きな問題については、ぜひとも教育長を先頭として、人権の問題として取り扱っていただきたいと思います。
ぜひとも教育長のほうからひと言ありませんでしょうか。

○桑江豊 副議長 
田端一正教育長。

◎田端一正 教育長 
私も去る3月24日の拉致問題を考える国民の集いin沖縄に参加いたしました。その重要性について改めて感じたところであります。人権問題の取り組みとして、教育委員会としては年次計画に入れて、学校に配る資料の中にも入れ込んでいるところであります。いま一度、主体性をもって取り組んでいきたいと考えております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
教育長から力強いお言葉をいただきましたので、なかなか普及していない中で普及させるのは多大な労力が必要だと思いますが、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
そして3番目の末吉公園の史跡について、確認をしていきたいと思います。
この末吉公園の中に、先ほど幾つかご紹介あずかりましたけれども、これは大体いつぐらいのものか、わかっているものと、要は幅を持たせてもいいので、大体その年代等がわかれば答えていただきたいと思います。

○桑江豊 副議長 
休憩します。
(午後2時17分 休憩)
(午後2時18分 再開)

○桑江豊 副議長 
再開します。
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
ちょっと質問を変えます。
ここに那覇市の観光資源データベースということで、市のホームページで今おっしゃったものが幾つか既に上がっております。この中で、古いものについては、1445年から1600年ぐらい、非常に古いものがあると書かれておりますが、これは間違いないでしょうか。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
その資料によりますと、間違いないものだというふうに認識しております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
今回の首里城の火災でやはり大切なものが燃えてしまったというのはあります。ただ先ほど挙げてもらった末吉公園の中には、いろんなものが集中して結構狭い範囲にあるのは、非常に大きな文化的な価値があります。特に1500年から1600年前後のものがあるのは、時間がたたないと遺構にならないというか、歴史的文化価値は首里城のこともありますが、もっと探せば那覇市内にはあると思います。これをしっかりと受け継いで活用していくことが那覇市の今後の子どもたちのためにも、もしかしたら観光資源にとっても非常に大きなものになるという認識を持っておりますが、当局については、遺構だったり、こういうものについては今後、どのように取り扱って、先ほど仲松議員のほうには、1億3,300万円の予算をかけてということもありますが、ただ史跡の指定とか、国、県、市とか、重要文化財になっていないものがありますけれども、こういうものは那覇市として古いもの、いいものというのはどのように取り扱っていきたいと思っておりますでしょうか。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
今ご質問にございました文化的な遺産、遺跡についての活用でございますけれども、やはり発見される場所が民地であったり、公共用地であったり、さまざまな場合があると認識してございます。民地で出た場合には、過去に文化的な遺産があると思われる場所については、発掘調査等をさせていただきながら対応を進めている中で、我々としましては、実際に文化財の残り具合等を勘案しながら、現場のほうでまたどういうふうに対応していけるものなのか、残すべきものなのか、記録にとどめるべきなのかの判断をしながら対応していくこととなると考えております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
先ほど末吉宮の中にあるノロ殿内について、市としての重要性の見解について教えてください。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
ノロ殿内がございます末吉村は、末吉公園の北側の丘陵の末吉山を背に、その麓に広がっております。琉球王国時代の17世紀中ごろに作成された文書に末吉村の名称が記載されております。末吉村跡の発掘調査につきましては、末吉公園整備事業に伴って平成12年度より実施しており、これまでに村内(むらない)にあった屋敷や石畳道の遺構を次々と確認しております。
平成30年度には、末吉ノロの屋敷であるノロ殿内の調査を実施し、新聞等多くのマスコミで報道され注目を集めているところでございます。現在も調査を継続しており、ノロ殿内を含む2軒の屋敷内の建物配置がわかるほど良好な状態で残っていることから、当時の村としてのありようがうかがえる大変重要な遺跡と考えてございます。戦争や戦後の開発で多くの文化財を失った本市において、歴史を体感できる貴重な場所のひとつであると考えております。
昨年度に引き続き今年度も、市民を対象にした現場見学会を開催いたしましたところ、当日は約270人の方が見学に訪れ、文化財に対する関心の高さもうかがえたところでございます。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
270人の市民の方がいらっしゃるということで、やはりそれだけ関心が高いものだろうなと思います。特に首里城が燃えて以来、文化財に対する質問はほかの議員からもたくさんありますけれども、この遺構というか、当時のものをそのまま見たりできるのはなかなかないものであります。
先ほど部長のほうから、資料を収集してと、残すのにそのまま埋めてしまうとか、そのまま見せる中に、記録だけとって壊してしまう方法もあるそうであります。この辺に関しては、ぜひとも市として500年、600年という歴史を積んだものを一気に壊していいのかということについて、ぜひ慎重になって残せるものは残していただきたいと思います。
時間がなくなって、私のほうから説明しますと、公園内については、玉城朝薫の生誕300年の碑があると、その中には、先ほど当局から説明があったお寺の跡、遍照寺があるということで、そのつながりであるということであります。ことしは組踊300周年という節目もありますし、あそこについては1500年、1600年の歴史の文化と、そして今回、日本遺産に認定された中に組踊もありますし、隣の浦添市には玉城朝薫のお墓もその一部に入っております。この重要な文化財が集中したところについて、ぜひとも観光的な活用、そして歴史ある那覇市、そしてさまざまな文化が触れ合えるということで、学校教育にも非常に有意義なものになると思います。
教育委員会にお尋ねしたいと思いますけれども、那覇市の独自の文化に触れることについて、学校の児童生徒教育について、私はいいという見解があるのですが、教育委員会としてはどのような見解をお持ちでしょうか。

○桑江豊 副議長 
奥間朝順教育委員会学校教育部長。

◎奥間朝順 教育委員会学校教育部長 
地域の文化等に実際に触れていくことは、地域を知るということでとても重要な教育文化だと思っております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
それでは、経済観光部のほうにご質問したいと思います。
那覇市は戦禍、先の大戦で多くのものが焼かれて、残っているものについては数少ないところです。しかしながら、探せば、こういうような非常に重要な歴史が見られる、触れる、知れるものがありますけれども、こういったものについては、観光資源としての活用をできる可能性としてはどのようにお考えでしょうか。

○桑江豊 副議長 
名嘉元裕経済観光部長。

◎名嘉元裕 経済観光部長 
お答えします。
歴史的、文化的価値のある遺跡等につきましては、観光の資源のひとつとして非常に魅力あるものと思われます。末吉村跡の周辺にも歴史的な史跡等が点在していることから、一帯を観光資源として活用することについては、今後の文化財としての価値、さらには保存方法の手法等、それから資源環境の対応等を含めて検討がなされるものかと考えております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
1400年代というと、要はアメリカ大陸をコロンブスが発見したのと一緒なんです。アメリカの歴史よりも随分長いものが那覇市にあるのは、非常に誇りに思いますし、受け継いでいかないといけない。比較的新しくできた国の課題について、自分の国よりも古いものがここにあるんだというのは、児童生徒、那覇市民にとっても非常に誇りですし、そして観光客にとっても非常にいいものになると思います。
防災の場所としての活用も一部訓練では使っているということでありましたけれども、防災の場所としての整備はまだ進んでいないというふうに私は認識しております。
総務常任委員会で陸前高田市に行きまして、そこでの被災地の現場を見たりしますと、ここに避難場所を決めましたと、ここに逃げるようにしましたと、物を装備しましたではなくて、どれだけリアルに考えて、災害が起きたときにいかに市民の人命を守るかの大切さをいま一度、考えさせる非常にいい研修だったと思います。
実効性についてはわかりませんが、ぜひとも防災の面、そして学校教育の歴史、文化保存、そして観光をミックスさせた形でお金を少額にかけて、保存だけでいいかもしれませんが、そこから広げて残していくのが那覇市の今の我々の責務ではないかと思います。
そこで質問したいと思いますが、課が難しいのですが、このように歴史、文化、観光、そして防災の面、さまざまな面を通して残すことについて検討していいただけますでしょうか。

○桑江豊 副議長 
休憩します。
(午後2時28分 休憩)
(午後2時28分 再開)

○桑江豊 副議長 
再開します。
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
ご質問のありました防災面、教育、文化、観光の活用というトータル的なものにつきましては、我々も今現在、発掘調査をしているところでございます。その遺跡の状況も踏まえながら、またそちらについては都市公園としての整備も予定されていることから、その状況も踏まえながら、関係部署と連携しながら、今後、どういった取り組みが可能なのかは連携を図りながら協議を進めてまいりたいと考えております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
壊すのは一瞬ですけれども、つくるには500年かかります。よく検討して、その活用をしていただきたいと思います。
いわゆるヘイトスピーチ条例についての再質問であります。
いわゆるヘイトスピーチ条例につきましては、権力の過度な介入等を防ぐべきであると思います。最後については置いておりますけれども、条例によって、表現の自由を制限されるものではないかと考える市民がいらっしゃいます。そのことについて答弁をお願いします。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
本答弁でも述べたところでございますが、この法律につきましては、理念的な法律の中で、地域の実情に応じて施策をうたわれている中でございますけれども、基本的人権を尊重するのが第一でございますけれども、あわせて表現の自由を萎縮させることがないよう、ということにうたわれておりますが、その辺は留意しつつ、慎重に対応していく必要があるものと考えております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
あと、当局の答弁でいきますと、外国人に特化したようなヘイトスピーチというような心証を私は受けました。
このヘイトスピーチについては、日本人が受ける部分についてももちろん想定されているんでしょうか。

○桑江豊 副議長 
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
法務局から出されているこの法律を制定する段階での国会での。

○桑江豊 副議長 
休憩します。
(午後2時30分 休憩)
(午後2時30分 再開)

○桑江豊 副議長 
再開します。
比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
国のほうの見解といたしましても、それについてはこういう法律で本邦外外国人とうたっていますけれども、無論のこと県内ほかのそれ以外の方に認められるということではないという見解も示されており、我々もそういうふうに認識しております。

○桑江豊 副議長 
大山孝夫議員。

◆大山孝夫 議員 
じゃ、那覇市は日本人に対してヘイトスピーチに別に問題ないというような見解というふうに受けました。ほかの法律で守られて、しっかりその辺については。この見識については甘いというふうに認識をいたしました。
このヘイトスピーチについては非常に大きな問題がありまして、表現の自由と、そして個人の人権を守るというのは非常に難しいところがございます。例えばヘイトではないにしても、今、ここの議場で首里城の写真を燃やしてしまったときに、やっぱりその人がどう思うんだろうかとかいうような、相手の心を思いやることがそもそも日本人の美徳であり、道徳心だったと思います。
こういうような条例をつくらなくても、お互いの気持ちがわかり合える、誰でも住みやすいような社会づくりになればいいと思いまして、私の質問を終わります。

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