令和05年(2023年)11月定例会 代表質問

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◆大山たかお 議員 
本日、最後でございます。自由民主の大山でございます。よろしくお願いします。早速、質問に入りたいと思います。
1.水道行政について。
沖縄県における水道料金値上げについて、那覇市の対応を伺う。
2.学校教育防災行政について。
(1)那覇市立小中学校における公衆電話の設置状況について。
(2)学校における防災訓練及び弾道ミサイル対処訓練の実施状況について。
よろしくお願いします。

○野原嘉孝 議長 
屋比久猛義上下水道事業管理者。

◎屋比久猛義 上下水道事業管理者 
大山たかお議員の代表質問の1番目、水道行政についてお答えいたします。
沖縄県企業局の水道料金値上げの主な理由は、給水収益が伸びない中、老朽施設の更新や離島への水道広域化に伴う費用の増、昨今の電気料金の値上げにより経営状況の急激な悪化が見込まれ、水道水の安定給水に支障を来すためとのことでございました。
改定内容としては、現行の水道料金単価102円24銭を令和6年10月に23円増の125円24銭に増額し、さらに令和8年4月には10円46銭増の135円70銭とする2段階での引上げ案が示されており、最終的な引上げ額は33円46銭となるもので、当該内容の改定条例案を令和5年11月、県議会へ提案していることを確認しております。
本市においては、令和5年10月30日に沖縄県知事、沖縄県議会議長宛てに「水道料金改定について」の要望書を提出いたしました。
要望内容としては、受水事業体の対応期間を考慮し、改定時期を令和7年度以降とすること、物価が高騰する中、大幅な受水費の値上げは、市民、県民のさらなる負担となることから、国の補助施策等も活用し、動力費や資産維持費などの圧縮を図ること、受水費の値上げを段階的に行うなどの激変緩和措置を講ずることの3点でございます。
加えて、離島への用水供給拡大に係る施設整備費等については、沖縄振興特別推進交付金の活用や離島の不利性を鑑みた離島振興事業など、水道事業以外の財源確保を図るべきであり、那覇市民の負担が増加することとなる沖縄本島受水費への算入は容認できず、強く反対する旨を伝えております。
今後とも沖縄県の動向を注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
御質問の2番目(1)(2)について、順次お答えいたします。
まず(1)についてお答えいたします。
これまでNTTの公衆電話事業により、市立全小中学校に公衆電話が設置されておりました。
先月、調査を行ったところ、53小中学校のうち51小中学校に設置されており、2つの小学校においてはNTTにより撤去されております。
次に、(2)についてお答えいたします。
各学校においては、学校の年間計画に沿って防災訓練を実施しております。11月2日には本市総合防災訓練と併せて、教育委員会防災伝達訓練を実施いたしました。本市小中学校の全てが参加をしております。大規模地震に伴う甚大な被害発生時に学校と教育委員会との連携を図るものです。
また、弾道ミサイル対処訓練について、これまでに「弾道ミサイル発射・落下時の対応マニュアル」、「北朝鮮によるミサイル等発射に係る避難訓練等の実施方法について」において、学校に周知を行っております。
弾道ミサイル対処訓練の実施について、実施状況の調査を行っておりませんが、実施したと報告のあった学校はございます。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
御答弁、ありがとうございました。
水道局のほうから質問をしていきたいと思います。
今回の値上げにつきまして、端的に言うと、那覇市民もしくは企業、値段は上がるんでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
お答えします。
今回の県企業局の水道料金の値上がりの影響は非常に大きく、令和8年4月以降では約12億8,000万円の費用増となることから、本市の水道料金の値上げも不可避だと考えております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
吉嶺議員と糸数議員の部分と大分重なるところもありますけれども、もう一回聞いていきたいと思います。
大体1世帯当たりどのくらい上昇するかを教えてください。

○野原嘉孝 議長 
金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
市民への影響といたしましては、令和8年4月以降、概算でございますが、一般家庭を4人家族で算定しますと、一月当たり20立方メートルを使用した場合、税込み3,040円が3,816円となり、776円の負担増となります。
また、一月当たり30立方メートルを使用した場合には、税込み5,009円が6,159円となり、1,150円の負担増となる予定です。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
月776円もしくは1,150円ということで、大体1万円前後という、決して安くはないお金が上がるわけであります。
冒頭でも御説明いただいたように、離島の部分はやはり離島がやってもらいたい。それを那覇市民が被害と言ったら、ちょっと語幣がありはしますけれども、同じように県民としての気持ちはあるものの、やはり財政的にそこを負担すべきなのかといったところは、大きな疑問があるところではあります。
続いての質問でございます。
現在、那覇市水道局会計において、どの程度の積立金、繰越金、準備金等を保有しているか教えてください。

○野原嘉孝 議長 
金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
お答えします。
現在、上下水道局におきましては、支払準備金約18億円、減債積立金約8億円、建設改良積立金約55億円を保有しているほか、すぐに現金化できるものではございませんが、建設改良積立金を原資としない長期貸付金で約30億円を保有しております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
この積立金等を使用する目的について教えてください。

○野原嘉孝 議長 
金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
お答えします。
支払準備金約18億円は、日々の支払いに備える事業の運転資金として保有しております。
減債積立金約8億円は、企業債の返還に使用することを目的としております。
建設改良積立金約55億円は、施設更新等の費用に使用することを目的としております。
長期貸付金約30億円は、将来の事業計画を踏まえ、事業の安定運営のため運用を行っているところでございます。
なお、建設改良積立金と長期貸付金を合わせた約85億円につきましては、今後10年間で予定している施設の更新・耐震化事業費121億円の財源の担保として保有しております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
分かりました。いろいろな工事の改修等ある中で、いろいろ担保が必要だということで、結構比較的大きな金額を保有していることが分かりました。
少し質問の趣旨を変えますけれども、今回水道料金となるとやっぱり使った分だけ値段というか、費用が上がるということで、これを機に先ほどから糸数議員とかあとは外間議員からもありましたSDGsという言葉の中で、やはりこの沖縄本島、昔は家にタンクをみんな持っていて、水の貴重さというのは充実したと思います。
今についてはダムができたり、いろいろな事業の先人の方のおかげで断水ということが比較的少なくなっておりますけれども、これを機にもう一回水の大切さというようなところで、SDGsの観点で水道利用の使い方について水道局としてもアピールをしていくべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
お答えします。
SDGsの考えからも、大切な資源である水を大切に使うという節水については、今までも広報等を行ってきております。
今後も節水の啓発については、水道水供給の仕組みやその費用面からの水道水の大切さを併せて広報していきたいと考えております。
以上です。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
ありがとうございます。
私もそのように、ピンチをチャンスではないですけど、これを捉えてそういうのを一緒に広報すべきだなと思います。
しかしながら、この水というものは本当に命に直結するものであります。我慢してどうかなるものではありません。本当に生命の根幹である水というのを飲まないというのは無理で、必ず毎日規定以上というか、必要以上の水が必要になります。
その中で答弁ありましたように、年間1万円ぐらい上がってしまうというのは、非常に今物価が上がって、そして給料を上げていかないといけないというような難しいバランスの中ではありますけれども、その中で先ほど述べた準備金と積立金とかなりお金があるので、その使う部分をコントロールしながら、トータルで12億円全部出せと言うわけではないですけれども、やっぱり段階的に補助を与えて、その市民負担というのを、いきなり1万円も上がるのではなく、何とか市のほうで補助金もしくは交付、もしくは那覇市民からの利用料金を、仕入れが上がった分上げるのではなく、そこをコントロールしていただきたいと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
今回の県企業局の水道料金が値上げされた場合、令和6年度は約4億4,000万円、令和7年度は約8億8,000万円、令和8年度以降は12億8,000万円費用が増額することから、留保資金の減少へつながり、水道事業経営を圧迫するため、本市水道料金の値上げは不可避であると考えておりますが、景気の動向を見ながら、市民の負担軽減につきましてはどのようなことができるか、時期や方法、財源を含めて検討してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
ありがとうございます。
質問のほうは水道の部分は終わりますけれども、やはり今というのは物価が上がって、そして給料が上がっていると。なかなか民間というのは難しいので、公務員については人事院の勧告など、そして地方公務員はそれを参考にしながら、今給料を上げて、その後民間も上げて、そこから要は実質賃金の上昇ですか、物価に伴う実質賃金の上昇が組み込まれていくというのが一般的なところであります。なので、その中で回収がその金額で収まるのか、もしくは、あと水道局で働いている人の賃金も上げていかないといけないというような部分もありますので非常に難しいとは思いますけれども、何とか対応できるように考えていただきたいとは思います。
次、那覇市立の公衆電話の設置状況についてでございますが、2校から撤去された理由について教えてください。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
令和4年4月に公衆電話の設置基準に関する法令等の見直しがあり、利用の少ない公衆電話を撤去することとなったことから、小学校2校においてNTTにより撤去されております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
これ父兄の方からというか、私もその学校の父兄なんですけれども、子供がお迎えに来てほしいとかいう電話ができなくなったんだよという困ったような相談を受けました。
そういうような児童が公衆電話を使用したいときには、どのように対応するんでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
学校に確認したところ、必要に応じて学校の電話機を使用させて対応しております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
今後、ほかの小中学校も撤去していった場合、どのような対応を取られるんでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
今後、NTTによる公衆電話の撤去が続いた場合も学校の電話機を使用させる予定です。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
それでは、公衆電話の設置の根拠についてちょっと教えてください。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
電気通信事業法施行規則によりますと、公衆電話は、社会生活上の安全及び戸外での最低限の通信手段を確保する観点から設置されております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
その社会的生活の安全及び等々あるんですけれども、児童生徒、最近は物騒な事件も多いので、やはり先生がいないとき勝手に職員室に入れないとか、いろいろと問題点はあると思います。
ちょっと観点を変えまして携帯電話、そして公衆電話ありますけれども、災害時においてどちらのほうがつながりやすいか御存じでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
災害時には、同時に多数の方が安否確認などのために電話回線が混線してつながりにくくなることが、過去の災害で多く発生していることは認識しております。
そのため、このような災害時において多数の市民が利用する可能性がある公衆電話は、優先回線に設定されており、通常の固定電話や携帯電話よりもつながりやすいことになっております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
意外と知らない人がいますので、携帯電話つながらないときは固定電話を探してください。
その中で、昨今、携帯電話が普及し、公衆電話を使ったことがないという児童生徒が多いそうです。これを防災上の観点も踏まえて教育するべきではないかなと思いますが、いかがお考えでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
教育委員会としましては、日本公衆電話会の資料を活用し、緊急時や災害時などいざというときに備え、公衆電話機の使い方について指導を行うよう、各小学校へ周知をしてまいります。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
周知をするときに機材がないと駄目なんですよ。だから、これをぜひとも整備してほしい。残り2校の小学校も、そして今後なくなるところも。
いかがお考えでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
学校で指導を行う際には、日本公衆電話会の資料がございますので、それを活用しながら指導を行うよう周知したいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
文書ではなくて、気持ちで答えてほしいんですよ。物がないと練習できないですよ。それだったら、はっきり言って資料だけあれば、何も実道具要らないじゃないですかという話なんですけれども、これ整備していただけないでしょうか。

○野原嘉孝 議長 
休憩します。
(午後3時13分 休憩)
(午後3時13分 再開)

○野原嘉孝 議長 
再開いたします。
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
NTTと協議をしながら、どのような対応が可能か検討してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
ありがとうございます。
ちなみに、災害伝言ダイヤルって、部長は使われたことありますか。ないならないでいいです。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
使ったことはございません。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
東日本のときに非常に活躍して、固定の番号にメッセージを残せると。それを家族が聞いて安否が分かるというものなんです。これを本当に学校、児童生徒がそこへ全部使ったら、学校の電話なので受益者負担の問題とかもありますし、やっぱり回線の優先性とかあるので、その辺についてはしっかりと詰めていってほしいと思います。
次、弾道ミサイル対処、短いので早く行きます。
対応マニュアルについて基づく学校があるということで、教育委員会は掌握しているということで了解しました。
今回、この衛星を打つよと言った後、この訓練をやったところはあるのかどうなのか、教えてください。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
先ほども答弁いたしましたが、学校からは実際に訓練したという報告がございました。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
ありがとうございます。
石巻市立大川小学校の国家賠償等請求事件について、最高裁判所についての説明をお願いします。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
平成23年3月11日、東日本大震災において、多くの児童、教職員が死亡、行方不明となった事案の最高裁判所の決定となっております。
判決の内容としては、校長や市教委の事前防災の不備、過失を厳しく指摘しており、学校の設置者である市と教職員の給与負担者である県に、国家賠償法第1条1項に基づき賠償を命じております。
主な判断理由として、校長らは地域住民が有していた平均的な知識及び経験よりもはるかに高いレベルのものでなければならず、知識や経験を収集,蓄積できる立場にあり、高い確率で発生が想定された災害により被害を受ける危険性を予見することは可能であったこと。
教師は、児童生徒の安全を確保するために、学校設置者から提供される情報等についても、児童生徒の安全に直接関わるものであることから、独自の立場からその信頼性等について検討することが要請されていたというべきであること。
校長、教頭、教務主任は、学校保健安全法の規定に基づき、学校に在籍していた児童の生命・身体の安全を確保すべき義務を負っていたこと。
市教委は、学校の実情に応じて作成された危機管理マニュアルが学校の立地する地域の実情や、在籍児童の実態を踏まえた内容となっているかを確認し、内容に不備があるときにはその是正を指示・指導すべき義務があったこと。
以上が挙げられております。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
今回、衛星打ちますよと言われて予告があったわけです。もしきれいに飛翔しなくて、学校近傍に落ちて児童生徒がけがをした場合、これ責任あると思いませんか。

○野原嘉孝 議長 
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
お答えします。
児童生徒が被害に遭わないように、毎年、各学校に対して危機管理マニュアルの見直しについて指示をするとともに、学校が実施しやすい取組となるよう、学校全体、学年、学級等それぞれの単位で実施できる対処訓練の実施を依頼しております。
万が一、飛翔落下物が学校に直撃し、児童生徒が被害に遭った場合には、避難訓練の実施の有無によって、校長や学校の設置者である市の責任が問われるものと考えており、避難訓練の重要性については認識しております。
今後も学校に対して働きかけを行ってまいります。

○野原嘉孝 議長 
大山たかお議員。

◆大山たかお 議員 
時間がないので終わりますけれども、災害に対する対応というものを、もちろん先生にとっても非常に大きな新たな不安になるかもしれませんけれども、一番守るのは児童生徒なので、しっかりと先ほど答弁のとおりやっていただきたいと思います。
終わります。

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